恋人
THE LOVERS · VI
恋人は、大アルカナの6番のカードです。天使が両手を広げ、その下に男女が向かい合って立っています。正位置では「愛」「調和」「選択」を、逆位置では「迷い」「すれ違い」「誘惑」を表すとされます。
名前と番号
| 日本語 | 恋人(恋人たちとも) |
|---|---|
| 英語 | The Lovers |
| イタリア語の古い名 | L'Amore(ラモーレ、愛)、Gli Amanti(恋人たち) |
| フランス語の古い名 | L'Amoureux(ラムルー、恋する人) |
| 番号 | 6(VI) |
正位置の意味
キーワード:愛、調和、選択、絆、価値観の一致
恋人のカードには、二つの大きな意味があります。一つは名前のとおりの「愛」、もう一つは「選択」です。
正位置では、心から通じ合う関係を表します。恋愛だけでなく、友人や仕事の仲間と、価値観がぴたりと合う感覚も含みます。同時に、このカードは大事な選択の場面でもよく出てきます。損得ではなく、自分が本当に大切にしたいものに従って選ぶ。そうして選んだ道や相手と、深く結ばれることを表すとされます。
逆位置の意味
キーワード:迷い、すれ違い、誘惑、不釣り合い
逆位置では、愛と選択がうまく噛み合わない状態として読まれます。
どちらにするか決められずに迷い続ける、目先の楽しさや誘惑に流される、相手と気持ちや価値観がすれ違う。恋愛では、片思いや、関係のバランスが崩れている状態を表すことがあります。また、自分の本心に背いた選択をしていないか、を問いかけるカードとも読まれます。
絵に描かれているもの
- 天使:ライダー版では癒しの大天使ラファエルとされ、二人を祝福しています。
- 男女:旧約聖書のアダムとイヴの姿です。男は女を、女は天使を見上げています。
- 蛇の巻きついた実の木:女の後ろにあるのは、知恵の木(善悪を知る木)と誘惑の蛇です。
- 炎の木:男の後ろにあるのは命の木で、ライダー版では十二の炎が実っています。
- 山と太陽:二人のあいだの遠くにそびえる山は、二人で目指す高みと読まれます。
上の絵では、男の後ろの木に蛇が、女の後ろの木に実が描かれ、左右が入れ替わっています。
歴史
恋人の札は、時代とともに描かれる場面が大きく変わりました。
15世紀イタリアのヴィスコンティ=スフォルツァ版では、手を取り合う男女の上に、目隠しをしたキューピッドが飛んでいます。婚礼の記念の絵のような、祝福された一組の姿です。
17〜18世紀のマルセイユ版では、一人の若者が二人の女性のあいだに立ち、上から弓を引くキューピッドが狙っています。女性の一人は若く、もう一人は年上に見えることから、「二人のどちらを選ぶか」「美徳と悪徳のどちらを選ぶか」と読まれるようになりました。恋人の札に「選択」の意味があるのは、この絵柄から来ています。
ライダー版は、この場面をエデンの園のアダムとイヴに描き替え、キューピッドを天使にしました。迷う若者の絵から、一組の男女と、天と結ばれた愛の絵へと変わったのです。
対応
| ヘブライ文字 | 占星術・元素 |
|---|---|
| ザイン(ז) | 双子座 |