姿は頑丈なる戦車の上に高く縫はれたる天蓋の下を乗り候。二頭の生き物、馬と牡馬、獅子と牡牛、双の猟犬が、町の門にて警戒して立ち候。固く握られたる手綱は、その逸る力に秩序をもたらし候。これは町の開く前の瞬間に候。御者は構へ、決し、上の金属の徽章に掛る光の下に立ち候。嵐の後の最初の晴れの日を映し候。
古き時、かかる車は、鉱夫が深き地より引きし鉱より打たれたる板を担ひ候き。工人の手は煤にて黒くなり、その生の恵みを盾、杯、水筒に変へ候き。一つ一つは、商人、旅の人、重みと純度にて値を量る者に貴ばれ候き。城壁の外の市の街路にて、この同じ物質より鋳られたる貨幣は手より手へ渡り、安全なる通行、公平なる交易、前へ動き続ける権利を約し候き。騎士の鎧は同じ光を帯び、戦と同じく行列のために作られ、見世と守りを共に約し候き。戦車の装ひは通り掛かる者の目を引き、変はる天候、雨滴、朝の霞、雲の後の日光の閃きを捉へ候き。
神話が手綱を取るとき、伝令の神はこの金属より作られたる沓と冑にて空を速く渡り、旅の始まりと仕事の速やかなる完了を告げ候。僧院の静けさの中にても、大なる儀式のために取つて置かれたる聖杯は祭壇の上に重く坐り、その面は滑らかく触れに涼しく、揺らめく模様にて蝋燭の光を映し候。ある者は、この元素は月の静かなる引きを操り、夜に旅せねばならぬ者の心の拍子を落ち着け、町の門の開くとき安心を与ふると信じ候。
されども頭上の天蓋は、盾以上のものに候。遠き土地にて、それは遊牧の天幕と成り、枠は細き針金を通したる糸にて据へられ候。厨にて、同じ光ある物質より作られたる道具は、宴にも卑しき卓にも供し候。匙と肉叉、盆と塩壺、すべて同じ尊厳と信頼の約を帯び候。療治の者も、その性質を貴び、傷を繕ふに足る繊細さと、熱と圧に耐ふる強さの道具を作り候き。医師の手術刀と司教の匙は、同じ物の一族に属し候。それぞれが、鍛へられたる者を導く目的の感を運び候。
時に、天候そのものが手がかりをもたらし候。寒気の後の朝、屋根と道は光沢にて釉がけられ、靴の確かに踏むことと、車輪のより速く転ぶことを招き候。北にて、霧は上がり、川の面を見せ候。輝き、穏やかに候。後ろに残されたるものと、前に横たはるものの境に候。町の門は障害といふより招きに候。踏み抜け、歩調を保ち、二頭の獣の動きに合はせ候へ。天蓋、馬具、道具、すべては意志の延長に候。動きを導き、新しき方向を主張させる物に候。
今日、人は古き旅に応へる形見の杯を磨き、あるいは好ましき匙にて早朝の飲物を攪き、手の中の重みを決の思ひ出として感ずるもよく候。出づる前に懐に銭を置き、あるいは手鏡の縁に指を辿り、日の始まるにつれ光を捉へさせるもよく候。戦車の動きは急ぎには御座なく候。意図の集まりに候。町の門の外に待つものへ向かふ、着実にして対になれる進みに候。
今日の色は銀に御座候。
Lucky Color: Silver — #C0C0C0この光は、貴殿の今あるところと出で立つことのあひだの静かなる縁に候。