Colors for the Fool

今日の色を、牌より引く

牌を引く / 隠者

隠者の古白。中央の鏡に色が映る絵

古白

正位 · #FAEBD7

杖と一つの灯と高き道、これらは隠者の道具に候。隠者は低き雲と冷たき石の間を歩き、手の中にて、灯籠の光は遠くまで散らず候。周りのすべてにて、世は鎮まり、黎明の古き修道院の沈黙、僧がかつて長老より継ぎし杯にて朝の茶を煮し所の沈黙に候。各の器は用の印を示し候ども、汚れなく保たれ、骨のごとく薄き釉が薄暗き廊下の中に記憶を辿り候。隠者の孤独はそれのごとくに候。庇はれ、されど常に外を見、一歩ごとに道の塵と風との沈黙の会話に候。その古き明るさは古白に御座候。

隠者は古き道に沿ひて動き、日の光は長く落ちし枝の淡き骨を晒し、時は忘れられたる庭の像の顔を風化させ候き。この所にて、隠者は心したる印の中に導きを見いだし候。杉の櫃の中に固く巻かれ守られたる巻物の上の文字、高地の羊の毛より紡がれたる旅の外套の褪せたる織物、幾世代を越え優しき手にて保存され候。かかる物は幾世紀の通過を見、その表面は和らげられ擦り減り候ども、なほ堪へより来る静けき威厳を内に保ち候。隠者はこれ以外の飾りを主張せず候。遺物の象牙の将棋の駒の表面に刻まれたる知恵、磁器の鉢の縁、時を通じて伝へられたる古き歩行の杖の彫られたる握りに候。

神話と記憶にて、隠者の灯は、狭き海峡の上に番をする灯台に比べられ候。その光は霧の縁を取るにほとんど足り候。隠者の旅と、冬の小屋の中に安全を保つ者との間に、親族御座候。窓は細き織の帷と刺繍の亜麻にて縁取られ、朝の霜が繊細なる模様の中に集ふときに候。他の所、崖の側面に付く砂漠の修道院にて、空気は日出の前の時間のごとく乾き涼しく、礼拝堂の壁の土の漆喰は、その日の祈禱を読むに要するだけの光のみを反射し候。このすべての所と、その中の物は、抑えられたる輝きを保ち候。静かにて、持続にて、手の近くに候。

天候も、隠者の在り方に答へ候。早き霧は川岸に沿ひて上がり、近くに立つ物のみの見ゆるまで世を和らげ候。かかる天候にて、旅人の眺めは限られ候ども、近さの中に慰め御座候。一歩ごとに思ひ深く、各の立ち止まりが考へられたる知識の中に候。古き書庫、羊皮紙にて綴ぢられたる大冊にて棚の裏打たれたる所は、似たる慰めを供し候。この大冊は、開かるるとき微かに鳴り、頁は灯の優しき光の円にて篩はれ候。隠者の知恵は決して大声にはあらず、常に手の届く所に候。夜の終りに焼職人の前掛けの上の粉の塵の触れ、または多くの手にて滑かに擦り減りし戸の柔らかき木目のごとくに候。

今日、貴殿は磁器の杯の静けき用を求め、古き書の余白に書くためひとときを脇へ置き、または湯沸しの煮える間に馴染みの布の一片を手にて繕ひ候。貴殿は形見の櫃を開き、指に内の最も古き物を見いださせ、時の貴ぶ物を磨くさまを思ひ出し候。小さき仕方にて、貴殿は灯の円を近くへ引き、持続する平和なる物を明かせ候。

今日の色は古白に御座候。
Lucky Color: AntiqueWhite — #FAEBD7先の道のための、優しき灯に御座候。

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