Colors for the Fool

今日の色を、牌より引く

牌を引く / 星

星の蜜緑。中央の鏡に色が映る絵

蜜緑

正位 · #F0FFF0

上なる静けき光より、一つの壮大なる灯と、より小さき伴の環とが、静止せる池を見守り候。姿は曲がり、空と地とのあひだに構へ、二つの瓶を抱き候。水は長く途切れざる流れにて流れ候。一つは待つ池へ注ぎ、もう一つは受けたる地へ柔らかく滲み候。希望が地へ帰るとき、地は旱の後の庭の渇きにて飲み、約を根へ引き候。空気は遠き雨の記憶を抱き、未来が草のすぐ上に、重みなく柔らかく漂ふ場所に候。

遠き昔、救ひを求める旅人は、ある晩夏の実の肉の中にそれを見出し候き。星の下にて切り開くとき、その淡く露の如き内は、温かき夜に涼しさを供へ候き。古き都の市にて、高く積まれたるこれらの球は甘さにて貴ばれ、香は朝の熱と共に上り、塵よりの休息を約し候き。神話は、川のあまりに緩やかに流れ、硝子の如く見ゆる地を語り候き。這ふ蔓に縁取られ、その葉は膨らみたる球の周りに巻かれ候き。子どもは指を粘らせ、列のあひだに蜻蛉を追ひ、各々の歩みは柔らかく赦す土の中へ静かに沈み候き。

商人の卓の話が御座候。編みたる庇に陰られ、この実の片は薄布より細き布の上に敷かれ候き。その薄き切片は、暁の静止せる池の面の如く光り候き。世界の柔らかく覚むる朝、すべての風が静けさを運ぶ種類に候。丁寧なる手にて世話さるる庭にて、蔓は棚に沿ひて導かれ、掛かる実は地の圧より護られ、日と陰との会ふ空気へ上げられ候。世話すること、水をやること、待つことの模様は長き季節を通じて繰り返され、人の希望と育ちの辛抱なる確かさとのあひだの静けき舞ひに候。

砂漠が緑洲に会ふ境界にて、隊商は柔らかき空の下に立ち止まり、毛布を広げ、編みたる籃を開き候き。実の甘さは柔らかき乾酪と手にて裂きたる麺麭とに会ひ、広く赦す星の下の復す食事に候き。後にて、瓶は上げられて注がれ、水は光り、岩の上に一瞬溜まりてより渇きたる地へ消え候き。このやうな瞬間は小さきものに候へども欠くべからず、世界の寛大さの思ひ出として記憶に保たれ候き。

家にて、この更新の感は簡素なるやうにて招かれ候。熟れたる蜜の瓜を切り開き、貴殿の卓にて誰かと分ち、涼しさと甘さとを貴殿の舌に残し候。新しき布を畳み、椅子の背に掛け、朝の繊細さへの静けき会釈となし候。澄みたる水の瓶を光を捉ふるところに置き、供へとして最も近き植物か地の一区画かへ少し注ぐことを覚え候。これらの所作のあひだの沈黙にて、早き日の柔らかき天候に気づき候。露が静かに草の上に坐り、空気が帰りの約にて満ちるときに候。

今日の色は蜜緑に御座候。
Lucky Color: HoneyDew — #F0FFF0希望は貴殿の食卓の甘き椀にて、これは柔らかき始まりに御座候。

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