Colors for the Fool

今日の色を、牌より引く

牌を引く / 運の輪

運の輪の濃黄緑。中央の鏡に色が映る絵

濃黄緑

逆位 · #556B2F

輪は回りの半ばにて止まり、運の配りは中断され候。古き物語にて、これは手が、絶えざる変りに疲れ、縁の上に自らを置き押し下げ、一瞬の型をその場に保たんとした時に候き。逆位の運の輪は、季節と運の荒き攪拌には御座なく候。抗ふ重みの静止に候。古き印、獣、王、謎を持つ獅身人面は、弧の中にて立ち止まり、深まらず、また上がらぬ黄昏を見つめ候。この向きにて、運の巡りは足を掬はず候。生きたる日の静かなる隅に集ひ候。

晩夏の丘の斜面、橄欖の木の列に覆はれ、雨を脅し候へども決してそれと成らぬ空の下に立ち候。実は熟し、艶やかに重く、籠と熊手を持つ手の来るを待ち候。されど業は遅れ候。地は滑り、空気は土と葉の香に候。木は幾世紀を耐へ、幹は時と天候にて捻じれ候。葉は狭く堅く、風を受け、静かなる時その動きは殆ど感じられず候。行よりは待ちへの招き、巡りが一息のために間を置くことを許す招きに候。下にて、苔と落ちし小枝は柔らかき敷物を作り、幹のあひだを動く者の足音を吸ひ候。葉の色は濃黄緑に御座候。

厨にて、土の瓶は棚に坐り、孔を滲みし油にて染まり候。昨秋の収穫の圧したる精を保ち、量りたる用を待ち候。この部屋の何ものも急がず候。手は擂粉木と乳鉢へ伸び、外の庭より収めたる薬草を碾き候。その中、迷迭香と月桂は乾き鋭く、保存と忍耐の思ひ出に候。香は昇り、油と混じり、速やかに、あるいは容易に来るものには御座なく、耐ふるものにて作る食事の約束を運び候。

歴史にて、兵は野生の橄欖林が帝国の端を縁取る風景を横切り候き。鎧は塵にて曇り、糧食は採り得るものにて味は付けられ候き。その木の材は盾と小さき飾を作り、長く保つことを意図せし単純なるものに候き。商人の帳は圧したる油の出荷を記し、頁は雨にて斑と成り、天候が全き嵐より控へしゆゑ、墨は僅かに滲むのみに候き。物語はこのものに滞り候。農の忍耐ある業、路が運の路には御座なく通れぬ泥と成りし時の、商の意図ある停止に候。

天候には、輪を間に置く自らの仕方が御座候。嵐は同じ丘の上に集ひ、まだ破れず候。雲は厚く低く、光は内へ向き候。この懸りたる一瞬、羊は橄欖の木の下に集ひ、動きは緩く、旱を生き抜きし草を噛み候。牧人は待ち、杖に寄り、日そのものと同じく躊躇ふが如き遠き雷を聞き候。何かが控へらるる感、根と土に蓄えられたる力、条件の整ふまで回るを拒む巡りの感が御座候。

この一瞬を尊ぶならば、貴殿は古き木の下を歩き、足に根のあひだのより定かなる地を見出させ候。明日の用のために瓶を別に置き、一度に空にせんとする衝動に抗ひ候。薬草を書の頁のあひだに圧し、より緩き季節のために形を保ち候。あるいはただ窓に坐り、空が自らを集むるを見、運は回ると同じく、休むことを要することもあると認め候。

今日の色は濃黄緑に御座候。
Lucky Color: DarkOliveGreen — #556B2F忍耐は時に、それ自身が動きの形にて候。

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