Colors for the Fool

今日の色を、牌より引く

牌を引く / 悪魔

悪魔の金。中央の鏡に色が映る絵

金

正位 · #FFD700

この牌は舞台にて、警告に御座候。彫りたる石の塊が中央に立ち、像のための如く上げられ候。されど偶像は空に御座候。二つの鎖がその基に緩く横たはり、鎖されもきつく持たれもせず、ただ休み候。上にて、炎は打たれたる真鍮の松明に燃え候。古き坑、または大聖堂の地下にて見出だす種類にて、空気は古き土と香との匂ひを立て候。松明を一瞥することは、一点の光がすべての目を引き、温かさと照らしとを約束しつつ、見る者にあまり近く手を伸ばすことを敢へさせるさまを、見ることと成り候。

欲望は鎖のみには御座なく候。古き神話にて、輝く宝の約束は探す者を深き洞窟へ誘ひ候き。ある金属の脈が石英と花崗との中を通り、灯の揺らぎの一つ一つを捕へ候き。これらの探す者は鶴嘴にて地より石を抉り、王国と冠との夢に憑かれ候き。歴史の襞にて、町全体が河床に見出ださるる希望にて昇り落ち候き。砂金を採る人は、泥と水とを手の中に回し、貴きもののほのめかしさえを探し候き。牌の上の松明は坑夫の伴にて、光が道具にも誘惑にも候坑道にて、長き時を燃え候。

面の上にて、より多きへの欲望は儀式と成り候。大なる広間にて、皿と杯とは蝋燭の光を捕へ、その面は技ある手にて彫られ打たれ候。これらの物を有することは、誇りと危きとの両方を知ることと成り候。卓の輝きは、自らの飢えを映し返すゆゑに御座候。祝ひの日、麺麭は割られ、菓子は遠き地より引きたる片にて粉を吹かれ、尊ばるる客のために取って置かれ候。ここに、松明の炎は炉の輝きに映され、重き鍋は泡立ち湯気を立て、慰めを約束しつつ、常に何が満たすかを問ひ候。

されど欲望は罠たる要なし候。牌の上の鎖は緩く、一瞥と手首の一移とにて滑り外し易く候。日に晒されたる町のあひだを旅する商人の語る物語にて、金属は貨幣と約束として手より手へ渡り候。されど真に縛るのは合意、握手、目の中の見に御座候。僧院の書庫にて、彩られたる頁は光を捕へ、墨の艶は読むこと、学ぶこと、面と輝きとの先を見ることへの呼びに御座候。

天候は欲の如く圧し、重く華やかに同時に御座候。開きたる畑、または山の縁の真夏の午後、空は燃え、野生の草の葉の一つ一つは、映されたる明るさにて火を捕ふるやうに見え候。羊飼は歩きつつ目を細め、世界の照らされ、また曝されたる日の、祝福と危きとを知り候。松明はより少なく要られ候。されどその炎の記憶は残り候。

今日、人は好みの小物を輝くまで磨き、それを作りたる手と、それの見たる時とを思ひ出し候。自らのために鎖を編み、自由に滑るほど緩く、選択の思ひ出とす候。蝋燭の光にて文を書き、言葉に、近く保たるる野心を映させ候。あるいは正午に歩き、日の熱に、憧れと自由との両方を思ひ出させ候。

今日の色は金に御座候。
Lucky Color: Gold — #FFD700欲望は松明にて、それを握る手の向く方を照らし候。

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