Colors for the Fool

今日の色を、牌より引く

牌を引く / 教皇

教皇の古白。中央の鏡に色が映る絵

古白

逆位 · #FAEBD7

師の古き座は、かつて高く黙せしが、今は傾きて坐し候。衣の人がかつて手を遺物に押し、正しき言葉を囁きし聖所にて、何か繊細なるものが移り候。儀式は常の如く進み候。鐘は鳴り、香は立ち上り、会衆は頭を垂れて再び起てども、糸は緩み候。伝統の空しき殻は、手の中、口の中、意図にては御座なく記憶によりて動く足の中に響き候。形は残るも、その根は震え候。

かかる瞬間にて、心は他所へ漂ひ、石の壁の外の畑へ、時のさほど止まらざる農家へ向かひ候。ここにて、幾代によりて柔らかく働かれし亜麻の布が、単純なる食事のために整へし卓を覆ひ候。布は新しくは御座なく候へども、粉と新しき乳との薄き甘き記憶を運び、縁は祖母の手の模様にて刺繍せられ候。子どもは庭より走り入り、手は塵にて、庭の土に見出しし古き骨の鈕を掴み候。久しく前に前掛より落ちしものに候。鈕は掌の中にて涼しく滑らか、別の時代よりの小さき円にて、表面は薄く艶あり候。炉にて、麺麭は鋳鉄の鍋の中に膨らみ、皮はかつて小麦を保ちし織りし籠より離るるとき音を立て候。麺麭、鈕、布、一つ一つは前に来たりし者の印を保てども、いづれも最初の意図への服従を求めず候。

農家の向ふ、石が帝国を覚ゆる町にて、空気は雨の後の白墨の薄き味を保ち候。晴れし午後、光は野の草と、女王の白き細花の高き淡き茎とにて縁取られし塵の道に沿ひて散り候。時に、老人は垣を繕ひ、手は信じにては御座なく習ひより動き候。空は淡く和く、鋭さを和らぐる類の天候にて、今と昔との境を滲ませ候。村の市にて、女は乾酪の楔を包みより解き、皮は古き羊皮紙の如く剥げ、内に屈する心を顕し候。乾酪は手より手へ渡され、商ひと同じく古き礼儀にて、その味は慰めであると同時に驚きに候。

後に、夕の静けさの中にて、陶工の轆轤が垣の後ろに収められし小さき仕事場にて回り候。粘土は定まりし手によりて器に形づくられ、神殿を見ることなきかもしれずども、水、羹、あるいは野の花を保ち候。仕事は急がず候。轆轤の上の棚にて、羅馬の甕、割れども全きものが、欠けし茶杯の傍らにあり、いづれも自らの習ひより生き延びしものに候。ここにて儀式は法として繰り返されず、探りとして繰り返され、動きの一つ一つは問ひに候。定めの文を置きなば、何の残るかに候。

今日、貴殿は最も古き卓布を朝の食の卓に敷き、その糸をして、会ひしことなき手を思ひ出させ候。地を探して、隠されし印、鈕、殻、石、誰のものにも御座なく候へども知らせの如きものを求め候。調理法の不完全なるとも、記憶より麺麭を焼き、あるいは組に合はざる器に茶を注ぎ候。和き午後へ踏み出すとき、貴殿の肌を辿る空気のみにて足るとなし、行ひ自らを縛りにては御座なく、手放しとなし候。

今日の色は古白に御座候。
Lucky Color: AntiqueWhite — #FAEBD7型は移り、意味は沈黙の中に動き候。

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