Colors for the Fool

今日の色を、牌より引く

牌を引く / 節制

節制の赤橙。中央の鏡に色が映る絵

赤橙

逆位 · #FF4500

天使は二つの水差しを持ちて立ち候。されど水は撥ね落ち、移さるる前に逃れ候。静かな融合たるべきものは縁より溢れ、半ば終はりたる身振りにて、均衡の約束は始まる前に壊れ候。空気は、鋭く未完成なるものの辛みを保ち候。これは優しき配合には御座なく、物の傾き、手のよろめく時に御座候。かかる時、世界は熱と駆動との印を求め候。不均衡の代価と、調和へ引き戻す力とに、証人となる物に御座候。

古き地中海の至るところに、苦き果実の、絡みたる枝より下がる畑が御座候。皮は厚く粗く、正午の日の下に、くすぶる熾火の如く輝き候。橙は地に割れ候。されど近くに、多き季節の跡にて染みたる革の如き殻の石榴が、裂けて種の群れを現し候。一つ一つが輝き、一つ一つが地自身の血より押されたる宝石に御座候。これらの種はかつて、珀耳塞福涅が世界と世界との境を越ゆるとき、その手に集められ候き。一つ一つは、下にて過ごさねばならぬ時の量りに御座候き。物語は甘みの物語には御座なく、清算の物語、多すぎるか少なすぎるかが秤を傾ける細き線の物語に御座候。ここに、果実は単なる約束には御座なく候。配合の一つ一つは見守られ、結びの一つ一つは守られねばならぬと、思ひ出させるものに御座候。

馬拉喀什の心の市にて、空気は香料の香と、売る人の叫びとにて厚く候。店には、乾きたる唐辛子の山が横たはり、皺寄りて烈しく、その香は目を刺すに足り候。これらの唐辛子は優しくは御座なく候。土鍋へ注意深き手にて加へらるる量りにて、食事の温むると焦ぐるとの違ひに御座候。商人は貴殿に言ひ候。料理をする人のすべてが危きを知り候。多すぎれば食事は損なはれ、少なすぎれば皿は平坦に候、と。唐辛子は、隊商が撒哈拉を越えたる時を思ひ出させ候。貨物以上のものを運び候き。警告と調理法、熱にて書かれたる物語を運び候き。料理をする人は擂粉木に手を伸ばし候。台所の道具は重く摩れ、唐辛子の一握りを碾き、その力を放ち候。擂鉢は、均衡の仮定には御座なく、交渉さるる祭壇と成り候。

粘土と石とにて築かれたる町にて、屋根は沈む日の下に閃き候。ここに、古き旗は褪せたるも屈せず、風にひらひらと候。これらの旗は、儀式、舞ひ、祭または抗議のために群衆の押し合ひたる時、空気の希望と怒りとの両方にて厚かりし時を見候き。布は縫はれ染まれ、新しき季節の始まる日に広げられ候。されど染料は手へ滲み、日のあひだ残り、洗ひて落ちざる染みと成り候。高地にて、羊飼はきつく織りたる外套を着、雨と炎との両方に抗ひ、その織りの模様にて伝へられたる知恵を持ち候。

乾季にて、地は割れ、風は塵を運び候。野火は、世話なきまま残されたる畑の縁より始まり、不注意に弾かれたる燐寸より候。炎は走り、灌木と忘れられたる垣とを食ひ、石、または風の突然の変はりのみに縁取られ候。この灼くる天候に、危きと必要とが御座候。死したるものを清め候。されど、止めず置かば、場所の生きたる記憶を奪ひ候。雷雲は地平に集まり、やがて戻る均衡を約束し候。

今日、これらのものより引くために、石榴を割り、食む前に種を数へ、意図より始むることを思ひ出し候。食事へ唐辛子を一つ加へ、手にて碾き、進むにつれて味を見候。古き祭の襟巻を卓に掛け、嵐に続きたる祝ひの時を思ひ出し候。世話を要する畑または庭を見候ならば、優しく世話をし、怠りと急ぎとの両方より免れさせ候。

今日の色は赤橙に御座候。
Lucky Color: OrangeRed — #FF4500種も香辛も燼も、無関心には御座なく、注意を求め候。

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