Colors for the Fool

今日の色を、牌より引く

牌を引く / 隠者

隠者の紺。中央の鏡に色が映る絵

紺

逆位 · #000080

灯は消え、山は沈黙に候。かつて下へ外へ、下の村へ向かひて曲りし道は、今は風のさらに中へ、頂の清き冷たき空気の中へのみ導き候。ここにて、孤独の大なる外套は引き上げられ、重く、長き夜のために織られ候。開きたる炎の代わりに、姿は幾世紀、嵐と飛沫より水夫を庇ひし布の中に身を包み候。軍船の内を裏打ちせし同じ羊毛、異国の星の下に繋がれたる船の番室の戸棚の中に見いださるる同じ外套に候。その色は紺に御座候。

正位の隠者が導き、灯を上げしならば、逆位は閾の番人と成り、麓と港より上へ響く声の呼びを拒み候。海は眼の外にて、心の外にはあらず候。遠く、尾根の外にて、錨の船御座候。船体は夕の霞の中に浸り候。遥か下にて、制服は刷かれ吊られ、大陸より大陸へ、沈黙より港の雑言の中へ越ゆる者のために縫はれ候。この衣は塩と風、秩序と儀式の譲らぬ修練に堪へ候き。されどこの山の上にて、孤立を選びし者のための第二の肌にすぎず候。

朝は遅く上がり候。空は厚く、一月の普利茅斯の外の深き水と同じ色にて重く、心の上へ押す天井にて、戻りを夢みず、さらに外へ漂ふことを夢むまでになり候。幾年も航海し、決して岸へ足を踏みず、船、食事、日課より世を作りし航海者の伝説御座候。ここにも、隠者は小さき秩序ある行ひより世を築き候。夜に水兵外套を畳むこと、閲兵を決して見ぬ帽を押すこと、もはや航海に要らぬ打たれたる六分儀の遅き磨きに候。合図は送られず、他の者の従ふための灯は灯されず候。

代わりに、天候は古き伴に候。嵐は英吉利海峡の上の霧のごとく山の上を転げ候。灯は灯されず留まり、窓は閉じられ、隠者は天井よりの凝りの遅き滴りに聴き、艙口と甲板の上の雨の音に響き候。食物さへ乏しく塩気にて、堅き焼麦のごとく割るる麺麭、保存されたる乾酪の楔、柄を羊毛の糸にて巻かれたる打たれたる湯沸しの中に煮られたる珈琲に候。各の品は実用にて、擦り減り、内へ向き候。

伴の拒否は、それ自体の旅に候。隠者は下の船へ呼ばず、廚の温もりへも、食事の室の歌へも戻らず候。代わりに、船体の下に見えず世の転ずる間、寂しき時間を立ちし者、沈黙の番人と一つと成り候。山の冷気は馴染みの修練にて、眺め、冬の空の壁は、命令を待つ軍船の鉄の船体のごとく譲らず候。

今日、貴殿は忍耐にて外套を押し、入口の道具を整へ、または強き珈琲の鍋を沸かし、誰も見ぬ中に静かに飲み候。貴殿は文を書き封ずることを選び、次いで引き出しの中へ置き送らず、または単に雨の貴殿の窓の上に玉を成し、眼の外へ滑り下るを見候。

今日の色は紺に御座候。
Lucky Color: Navy — #000080静けきに堪へ、それを船の底荷となし、灯の消えし後も旅は続き候。

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