Colors for the Fool

今日の色を、牌より引く

牌を引く / 方士

方士の金。中央の鏡に色が映る絵

金

正位 · #FFD700

方士の庭に設けられたる卓にて、四つの道具は朝の日の下に輝き候。細き杖、浅き器、鋭き刃、平らなる円盤に候。気は期待にて鋭く候。地と空との間のどこかにて、方士の手は上と下とへ身振りし、その意は世を橋渡し候。その澄みたる気の中にて、確かさは揺らめき候。かつて大陸を越え、川床と山とに埋もれたる約束に従ひたる者の眼に、探鉱の者の夢の揺らめきたる如くに候。

銭がいかなる君主の顔をも帯ぶるより久しく前、人は速き山の流れにて宝を椀にかけ、指は冷気と望みとにて麻痺し候き。篩に捉へられたる一塊は、人の運を変へ、己の生を形づくる力を与ふること候き。古の錬金の士は、陽光を金属へ押し込むことを求め、年月をその追求に捧げ、かかる変はりを極むることが、金属のみならず世の隠れたる法を開く鍵と信じ候き。この追求は富のみにあらず、意、事情を曲ぐる力についてに候き。

遠き発見を思ひ出さする名の市の街にて、商人は注意深き秤の上にて金属の円盤を量り、絹の道に沿ひて交換されたる最初の鋳造の片まで、系譜を辿り候。宮殿と客間とにて、繊細なる線の細工は光を捉へ、辛抱強き手によりて、光線、羽、あるいは穀の野に似たる模様へ捻られ候。かかる仕事を持つことは渡り、身分、あるいは安全を意味し候き。されどすべての物は地に始まり、鉱より打たれ、熱によりて精錬され候き。方士の銭は、一見単純なれども、労働と交易と志との幾世紀を運び候。

ほかのところ、別の種の術は果樹の園にて育ち、晩夏の果実は重く掛かり候。枝は林檎と梨との重みに張り、その皮は日の中の週々によりて磨かれ候。古の語りにて、林檎は賞として供へられ、力あるいは平和の印、約束と豊かさとの実に候き。君主は金属と葉とにて編みたる環を着、武士は月桂を求め候き。方士の冠の、生きたる双に候。厨にてさへ、収穫の色は手へ到り候。蜂蜜は巣より流れ、厚く香高く、その輝きは辛抱強き蜂の報酬に候。

雲なき午後は、時に特異なる空模様を運び候。陽光は高き気を通じて注ぎ、野と屋根とに触れ候。雨の後、水溜まりは輝きを捉へ、一瞬、世は変質したる如くに候。古き街道の旅人はかつてこの光に従ひ、苦難の終り、あるいは新しきことの始まりへ導くと信じ候き。意のみは到着を保証せざれども、一歩ごとに形を与へ候き。

今日、人は願ひの井戸へ銭を落とし、意を囁くことも候。あるいは蜂蜜をかけたる麺麭の一塊を、隣人のために残すことも候。真鍮の燭台を輝き候まで清め、あるいは林檎の一つを卓に置くことは、方士の約束を思ひ出さする小さき業に候。上なるものは下なるものに合ひ、手にある道具は心の黙せる命令に応へ候。

今日の色は金に御座候。
Lucky Color: Gold — #FFD700変はりは業をなさんとする意より始まり、小さき身振りは術の幾世紀を保ち候。

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