輪は雲の中にて回り候。神話の如く古く、輻には学びと運の四つの獣の印が御座候。一回りごとに眺めは変り候。時に獅子は昇り、時に鷲の翼は光を受け、時に天使の書は広く開き、時に牡牛は縁の上に堅く立ち候。型は止まらず、常に円を描き、常に変り候。輪の下にて、川は上の空を映し、冷き朝より温き午後へ移る日の路を運び候。季節は、運の巡りと同じく確かに円を描き候。
旅人はかつて、開けたる空に印を見候き。海の船人は地平の上の色にて一日を測り、農人は雲と澄みの広がりにて明日の物語を読み候き。岸のいづこか、風化したる渡し船の欄に立ちて、人は頭上に驚くべき澄みにて鋳られたる一日を見上げ候き。古の船人が信じたる種類の空に御座候。心を満たして進み、嵐は季節に来れども、今日の風は順に御座候と知り候き。高く、燕は上層の空気を縫ひ、見えざる螺旋を描きて、自らの小さき輪を印し候き。
氷河が古き石を刻みし高き峠にて、空の開けは疲れたる者の心を持ち上げ候。牧人と登る者、擦り切れし野の手帳に記す詩人、危き路を縫ふ隊商の領域に御座候。空の広大さは約束と成り候。運は天候の如く、いづれの曲りにても移り得ると。見上げることは、可能の幅を見ること、願と警とを共に運ぶ広がりを見ることに候。岩のあひだに野生の竜胆の咲く季節に候。花は星の形をなし、頭上に拱を描く同じ深空の澄みを受け候。
都にて、建物より建物へ渡したる物干の綱は、正午の光に揺れ候。布と寝具は空気を受け、風が清く強く走る日には速やかに乾き候。窓は上の世界を映し、空間の感を二重にし、下の混みし街より広きものの一瞥を渡し候。空が澄みて開きたる日、人は仕事へ向かふ途にて立ち止まり、しばしのみにても上を見、心を日々の憂ひの上へ昇らせ候。庭と小さき露台にて、古き如露は備え、朝の霧の残したる滴を集め候。一日は新しき巡り、何かが自由へ破れる機会に御座候と、思ひ出させ候。
漁人は内陸の湖の傍にて網を繕ひ、水面が映す光にきらめくなか、穴を補ひ候。その手は、運の来ては去ること、豊かな漁は見えざる潮の巡りと同じく忍耐に依ることを知り候。時に、子は水際に落ちし羽を見出し候。空そのものより抜きたるが如き深空の色にて、懐か日記へ挿む守となし、すべてが変りし日を印し候。
輪は回り続け候。今日、その動きを尊ぶならば、貴殿は広く開けたる空の下を歩き、鳥の路を視線にて辿り候。機会あらば、好みの枕覆ひを洗ひ、風の届く所へ吊し候。あるいは野の花を硝子に挿し、貴殿の床の傍に置き、変りへの開きの印となし候。小さき手帳を手近に置き、思ひがけぬことを記す用意をなし候。夕に坐る時、運は誰にても回り、時に感じがたきことも候へども、必ず時の内に回ることを思ひ出し候。
今日の色は深空に御座候。
Lucky Color: DeepSkyBlue — #00BFFF澄みたる空と巡る季節の記憶を、貴殿は携へて進み候。