牌の中央の大なる輪は、回りて立ち候。輻は時計仕掛の規則にて交はり、下にありしものを引き上げ、上にありしものを下し候。季節の軸に御座候。一日の確かさは、もう一日の驚きと成り、同じ顔は現れては褪せ、異なる表情にて戻るのみに御座候。輪の周りには、常に動きが御座候。運の巡り、休まざる拍子に御座候。輪の古き姿は、畑の上に昇る日と、秋に収穫の碾き場の回ることに響き候。穀は、変りを贈と試練との両方と知る手にて、転がされ簸られ候。
牌の約束は静止には御座なく、巡りに候。ありしものより、あり得るものへの移りに候。古き物語は、檸檬を積みたる車が地中海の路を転がることを語り候。皮は鋭き香を放ち、空気を明るくし候。北の村にて、厨は一本の蜜蝋の灯にて光り、夕の食事は笑ひと単純なる麺麭と共に分たれ候。果実と炎は共に、移りの印に候。果実は花より充ちるまで熟し、蝋燭は時を経るごとに溶け、変りつつ時を印し候。
輪の教への心は、適応に御座候。砂漠の旅人は、向日葵の一叢を探し候。高く、頑なに光へ向かひて育ち、顔は一日と共に転じ候。遥か東にて、商人は蚕の繭よりの紐を鬱金の束に結び候き。香料は指を染め、商と運は風と共に動き、今日稀なるものは明日は常と成り得ると、思ひ出させ候き。川縁にて、水仙は冬の雪の退きたるばかりの地より出で、喇叭は年の初の温みへの巡りを告げ候。古き都にて、市の露店は番紅花の糸と蜜の瓶にて満ち候。各々は忍耐と慎みたる労にて集めし宝、輪のいづれの向きへの供に候。
天候もまた、牌の支配の下にあり候。黄の光がかくも澄みて直に落ち、世界が蔭を濯はれたる如く感ずる日が御座候。空気の乾きたる朝、熟れゆく玉蜀黍の畑は風に柔らかく擦れ、各々の茎は吉への静かなる碑に候。山の谷にて、春の雨の後の蒲公英の突然の迸りは、可能の帰りを印し候。円き頭は、願の印として子らに運ばれ候。世界の商と技は、巡りを映し候。染師の甕はかつて紅花の花弁に浸り、硝子吹きは日を受くる高杯を形づくり、焼師は卵を皮に刷きて光る仕上を与へ、各々の麺麭へ運を招くが如くに候。
今日、運は小さき心を用ひたる行にて遇はれ候。貴殿は檸檬を剥き、その香を部屋に満たして変りを迎へ候。あるいは黄昏に蜜蝋の灯を点し、定かなる輝きにて新しき始まりを印すことを招き候。向日葵を携へるか、貴殿の卓に一つ置き、定かならぬ時を通す堅さへ頷き候。茶に蜜か鬱金を味はひ、それらを貴殿の許へ運びし手と季節を尊び候。輪の巡りは運のみには御座なく、日々の選択の業に候ことを思ひ出し候。
今日の色は黄に御座候。
Lucky Color: Yellow — #FFFF00一日の運と共に回り、檸檬の黄の明るさは貴殿を導き候。