Colors for the Fool

今日の色を、牌より引く

牌を引く / 運の輪

運の輪の黄金。中央の鏡に色が映る絵

黄金

正位 · #DAA520

心の中にて円は回り候。輻、軸、縁は、偶然と巡りと、季節の輪の重みを運び候。その頂にて、福耳図那の古き姿は目隠しをなし、静かに変りの中心に立ち候。その周りにて、世界は年の進みを印し候。畑は熟し、葉は落ち、川は記憶より古き型に従ひて縮み、また漲り候。ここにて巡りは賞にも罰にも御座なく候。生の脈に御座候。歴史と天候と、小さき人の運を動かす脈に御座候。

晩夏と初秋、路傍と草地は、花の房を戴く細き茎にて照らされ候。日の短くなるにつれ、その織りは密に成り候。日を追ふ花は、絡みたる草の上へ杖を挙げ、年が休みへ緩く傾くを告ぐる風に撓み候。その到来は、蜂と、家へ摘む人との時を測り候。古き家にて、この茎の束は梁より吊られ候き。色のみにては御座なく、予兆のゆゑに貴ばれ候き。しなやかさ、手近の薬、乏しき季節の後にも地の豊かさは戻るといふ印に御座候き。薬草師はかつて、慎みてこれを切り候き。その在ることが吉を招くか、収穫の労に伴ふ痛みを宥むると信じ候き。

広き平原より低き丘へ上る道にて、旅人はこの遅咲きの草にて路を印し候き。ある地にて、川の名か草原の一筋は、その在ることを思ひ出させ候。地そのものが、後より従ふ運を握りて放さぬが如くに候。風の中にて頷き、嵐にも旱にも動かされず、根は土の深くに絡み候。新英吉利にて、老いたる婦は摘みし花にて茶を煮、病を療し候き。遥か西にて、子らは撓みたる茎にて冠を作り、戴く者は遊戯と当て事にて運に恵まるると信じ候き。

工房にて、染師はこの野の花を湯気の立つ水へ攪き、糸と手織の布がその精を吸ふを見候。時を経て繊維は変り、黄金の恵を固く保ち候。新しき季節の衣、腰に結ぶ帯、新しき計画の手帳を巻く紐に御座候。雨に打たるる朝、その色は部屋を明るくし、日に浸りし日々の記憶を招き候。巡りは必ず戻るといふ思ひ出に御座候。同じ茎は、冬にて乾き脆く成り、望の火の焚付と成るか、枕の中へ挿まれて、運の戻る夢を運び候。

物語の進むにつれ、天候は移り候。突然の風、厚き雲を破る日の閃き、霧雨の日々の後の晴れの約束が御座候。かかる時、心は正位の輪を思ひ出し候。変りは恐るべきものには御座なく、印して信ずるべきものに御座候。輪の運を日々の生へ移すには、路傍の花を一握り浸して静まる茶となすか、貴殿の玄関に一枝を置き、よき機会を迎へ候。染めし糸を貴殿の腕に巻き候。あるいは、来る月々の望を書く書の頁のあひだに、その花を押し候。小さき仕草も、輪は巡り続け、運は新しく成ることを認め候。

今日の色は黄金に御座候。
Lucky Color: GoldenRod — #DAA520黄金の印を、新しき巡りと移ろふ風の守として携ふることに御座候。

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