Colors for the Fool

今日の色を、牌より引く

牌を引く / 審判

審判の深空。中央の鏡に色が映る絵

深空

正位 · #00BFFF

角笛は雲の上に立ち、澄みて迫り候。棺の蓋は動き、人は起き、新しき朝へ瞬き候。呼びはすでに鳴り候。こは帰りの刻、悟りの刻にて、音と形のいづれも注意を上へ、外へ、地に縛られたる休息の静けさの向こうへ向け候。ここには影は御座なく候。目覚めの、濾されざる広き昼の光のみ、静かなる眠りと風に洗はれたる世との境にて取られたる勇ましき一歩のみに候。その空の色は深空に御座候。

この牌の住まふ場所は、畑のはるか上、日の視線を遮るもののなきところに見出だされ候。中央亜細亜の大草原の、天井なき穹、安第斯の高き台地、あるいは蒙古の果てなき草地を思ひ候へ。ここにて空気はしゃきとし、正午にても冷気を運び、空は躊躇を呑むに足る広大なる約を出し候。これらの地の遊牧の人は、夜明けに開きたる天幕の垂れ、霜の中に見ゆる最初の獣の足跡、地平を指す牧人の杖の曲線の物語を語り候。先祖は、風の定常の息のほか世の沈黙するとき、最も近く聴くといはれ候。

雲の上のこの角笛は神話より鍛へられ、その音は終わりと始まりを告ぐるといはれたる喇叭を思ひ出させ候。猶太の伝へにて、羊の角笛は歳首と贖罪の日に吹かれ、魂を省みと立ち返りへ呼び候。北欧の伝へにて、海姆達爾の響角は神々の黄昏に鳴り候。これらの角は開きたる拡がりの上に響き、人の時と聖なる時を橋渡し、時に浜の鳥と羊飼ひの両方の注意を捉え候。音は、天候の澄み、空気の薄き朝に最も遠くまで運ばれ、波の打ち寄せあるいは安第斯の高原の草の静けさの上を、世の一つの縁より他の縁へ音符の旅し得るが如くに候。

ある場所は、この印の下にて閾と成り候。最初の光が波を打つとき、漁る者が網を解く忘れられたる棧橋、あるいは海岸の大部分が影の中に在るとき日の視線をすべて受くる灯台を思ひ候へ。南太平洋にて、航く者はかつて頭上の穹に道標を見候き。雲の道、海鳥の掃き、遠き潮流の上の朝の最初の光に候。高くにて天候は速やかに変はり候。空を行く者は知り候。嵐の後、遠き峰が手の届く如く近く見ゆるほど純き澄みが御座候。空気はあまりに透きて、最も小さき飛行の器さへ果てなき深さに刻まれたる如くに候。

家にて、その角笛の呼びの響きは小さきものに休まり候。窓の下に置きたる琺瑯の盥は、貴殿が朝餉の林檎を濯ぐとき、朝の空を映し候。腕の時計の硝子の面は、貴殿が表の扉を開くとき光を捉え、急に大切に感ずる分を量り候。久しく抽斗に畳みたる絹の肩巾は、用を足しに外へ出づるとき貴殿の肩へ拡がり、面は涼しく滑らかにて、未だ取られざる旅を思ひ出させ候。厨の窓辺に置きたる、使い古したる晴雨計さへ、晴れを指し、古き亜麻布を干し、上がり段を掃くやうに貴殿を招き、世を内へ入れ候。

今日、貴殿は日の明くるとき薬缶に水を満たして竈へ置き、湯気の窓の朝の硝子へ巻き上るを見候へ。思ひあるいは意図を書き付け、貴殿を呼ぶものに応へる沈黙の約として、鏡に留め候へ。雨の後の澄みを吸ふために間を置き、外へ出て開きたる空へ向かふ刻を見出だし候へ。あるいは久しく開かざる櫃や箱の蓋を上げ、中のものを昼の光に当て、過ぎたる目覚めを思ひ出させ候へ。

今日の色は深空に御座候。
Lucky Color: DeepSkyBlue — #00BFFF前へ進みて呼びに応へ、世を貴殿の上に開かせ候。

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