Colors for the Fool

今日の色を、牌より引く

牌を引く / 審判

審判の浅黄。中央の鏡に色が映る絵

浅黄

正位 · #FFFFE0

角笛は霧の覆ひの上にて鳴り、しゃきとして澄み、世がこの刻まで息を止め居りたるが如くに候。人の姿は囲ひより起き、顔は呼びの中の約へ傾き候。棺は終わりとしては開かず、招きとして開き候。地より、沈黙より、人は手を上げて立ち、次に来るものを聴き候。朝に候。最初の光は雲を斜めに抜け、新しき輪郭と線の一つ一つを顕し、澄みと目的にて世を撫で候。その光は浅黄に御座候。

この目覚めの心は、落ち着かぬ夜の後の朝餉に整へられたる食卓に候。忍耐にて焼きたる麺麭は、小刀を待ち候。攪拌したる牛酪の一塊は浅き皿にて軟らかく成り、日の滲む窓の下にて光り候。頭上にて、卓掛は熨され、拡げられ、その亜麻の織りは夏の牧場の長き草と、綿の畑の静かさを思ひ出させ候。麺麭は刃に従ひ、牛酪は優しくも決然と、一切れごとに拡がり候。こは単なる養ひには御座なく、始まりの儀式に候。英吉利西南の小屋より京都の厨まで、大陸を越えて毎朝行はるる、平凡なる奇蹟に御座候。

外にて、日は古き羊皮紙の如く開き、空気は穏やかにて、再生の約を縁に持ち候。庭にて、昨年の水仙の球根は再び実り、喇叭の形の頭は暗き土の上に立ち候。帰りを告ぐる者にて、眠れる者を起こしたる同じ角笛に召されたるが如くに候。花弁は目的にて震え、珀耳塞福涅の昇りと、世の再目覚めを印したる古の祭の物語を思ひ出させ候。川辺にて、桜草は雪解の縁に群がり、しぶとく、繊細にて、紛れもなく生き候。

その時そのものが優しき天候に候。夜の嵐の後、日の突き破るところに見られ候。最も柔き種類の夜明けにて、霧は上がり、日は冷くも厳しくも御座なく、告白と赦しを招く澄みにて満ち候。手紙の書かれ、告白のなされ、麺麭師が竈に火を入れ、農夫が最初の子羊のよろめきて昼の光へ入るを見る時に候。幾世紀も、船はかかる時に帆を上げ候き。甲板は磨かれ、舳は確かならざれども照らされたる地平へ向き候き。

僧院と大聖堂にて、侍者は朝の祈りのために高き燭を灯し、蜜蝋は熱にて軟らかく成り候。炎は揺らぎ、確かにて決然と、一息ごとに疑ひと闇を追ひ候。この蝋は蜂の忍耐の労働より絞られ、変はりに要る持続と、時を越えて多くの手の作りたるものの静かなる美の両方を思ひ出させ候。爐端にて、誰かは蜂蜜の茶の杯を掌のあひだに抱き、最初の一口の前に間を置き候。その温みは祝福にて、起きて新たに始めよといふ合図に候。

貴殿は卓の上に場所を空け、聖なるものを迎ふるが如く、最上の布を敷き候へ。生地を捏ね、貴殿の手の下にて開くる過程を信じつつ、膨らむを見候へ。路傍の畑にて間を置き、春の花の輪郭を辿り、あるいは穏やかなる朝の空気の中に思ひを漂はせ候へ。目覚めの後の刻より語るが如く、正直にして拘はれざる手紙をも書き候へ。

今日の色は浅黄に御座候。
Lucky Color: LightYellow — #FFFFE0再生の優しき呼びは貴殿を導き、静かなる始まりの一つ一つに安堵は御座候。

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