Colors for the Fool

今日の色を、牌より引く

牌を引く / 女帝

女帝の黄緑。中央の鏡に色が映る絵

黄緑

正位 · #808000

小麦は野にて礼をし、約にて重く、頭は満ち、風が平原を横切るとき煌めき候。薔薇は低き壁を攀ぢ、花弁は朝の静けさの中に開き、厨の庭は静けき豊かさにて果実を出し候。丸き蕃茄と茄子、頑丈なる豆、胡瓜の巻く蔓に候。女帝はこの恵みの内に坐し、席は生きたる枝より成され、季節の耐心にて織られ候。近く、水は石より石へ滑り、涼しき盆に集まり、それから女帝の治むるすべてのものの根を養ひ候。女帝は空虚には囲まれず、育ちと労との、やはらかき結実の証拠に囲まれ候。

小さき木が庭の縁に立ち候。細き葉は日光の中に揺れ、一方は銀のやうにて、他方は鈍く候。その実は滑らかにて堅く、各の枝と節とを知る手に集められ、圧されて油を出し、灯を満たし、古くかつ養ふ味にて麺麭を覆ひ候。これらの木は、地中海の丘の斜面に彫りたる段々を見張り、捩れたる幹は幾世紀の手入れの証に候。物語と平和とにて、鳩の持つ枝は、嵐の過ぎたることを意味し候き。地は、定住と耕作とのために再び準備成るに候き。冠はその葉より形づくられ、詩人と競技する者とのために、誉れとやはらかさとを一度に印し候き。

夏の厨にて、瓶は木の棚を縁取り候。あるものは塩水に詰められ、同じ小さき実を抱き、味は時と塩とにて深められ候。手は匙へ、それから鉢へ伸び、それらの実より圧したる油にて爽やかなる青菜を和へ、香りは外の庭の如く新しく候。母は布を折り、籠に置き、各の一つは葉の単純なる形を辿る縁取りにて飾られ、長く静けき夕べの刺繍に慰めを見出したる手を通じて渡され候き。近く、長き用にて滑らかなる臼と杵とは、木の実と香草とを潰し、暖き午後と、瓦の中庭を横切る柔らかき風との記憶を運ぶ糊を成し候。

古き物語にて、これらの木は平和の印として立ち、聖なる林の心と、村の縁とに植ゑられ候き。旱と嵐とに耐へ、根は岩の土の深くへ掘り、葉は祝ひとも苦難ともなる年を通じて揺れ候き。その木は頑丈なる杓と鉢とを形づくり、家族の卓にて食を分かち供する道具に候き。その油の養ふ灯の光は、石の壁の上に揺れ、物語は厨と庭とを漂ひ、虫の唸りと、遠き水の奔りと混じり候き。

今日、人はこれらの葉の穂を書に押し、遠き丘の香りを、室の静けさの中へ送るも候。新しき麺麭の上の油を味はひ、歩みを遅くし、味に平和と豊かさとの日を思ひ出させるも候。木の陰の下に坐し、文あるいは詩を書き、思ひを、根と枝とのするやうに、定まりて急がずに育てるも候。あるいは夕べに、木の匙を輝くまで磨き、形づくり、供し、養ひたるすべての手を覚えて候。

今日の色は黄緑に御座候。
Lucky Color: Olive — #808000すでに与へられたるものを、分かつ力に候。

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