Colors for the Fool

今日の色を、牌より引く

牌を引く / 世界

世界の小麦。中央の鏡に色が映る絵

小麦

正位 · #F5DEB3

葉の環は歩みの途中の踊る人を縁取り、四つの生きものの会ふ点の上に構へ候。獅子、牡牛、人、鷲は隅を印し、その在りは閾の如くも収穫の如くも感ずる空間を錨にし候。花環を結ぶ綱は飾りのみには御座なく、旅の閉ぢ、見ゆるものとなされたる全き巡り、終はりたる季節の仕事に候。舞は急がず候。足音は滑らかに減りたる道、最後の茎の刈られたる後の畑に触れ候。

遠く開きし野の上、踊る人の巡りとその名を分かつ植物は、盛夏までに高く真っ直ぐに育ち候。風は波にてその中を動き、穀の頭は空と地へ頷き候。その巡りは年の回り、播く努力と待つ忍耐を印し候。伝へと歌にて、神と人は、旧き年が畳み去られ、新しき年が捏ねらるるを待つとき、かかる畑に集ひ候き。その植物は小麦に御座候。

時の来るとき、人は二三人にて前へ出て、鎌を手に候。屈みて、世話しきたるものを集め候。束は一度刈られれば緊く巻かれ、家へ運ばるる束に候。塵と籾殻は日を受け、しばし空気は集められたるすべてのものにて煌めき候。食のみには御座なく、養ひの約、麺麭を作ること、食事を分かつことに候。ある村にて、最後に刈りたる茎より編みたる花環は戸口の上に掛けられ、巡りは切れず、家は養はれ、倉は満ちたる印に候。

交易の隊商はこの穀の袋を古き路に沿ひて運び、一つの河の谷より他の谷へ、遠き場所を結び候。市にて、穀は麺麭、乾菓子、あるいは祭の菓子のための細き粉と成り候。厨にて篩はれ、捏ねられ、形づくられ、代々の用にて減りたる卓は粉を振はれ、生地の休まる支度に候。最も静かなる室にても、箒の掃きは逸れたる殻を運び去り、季節の過ぎの残りに候。

ある場所にて、収穫の終わりは静けさにて迎へられ候。温みと刈りたる茎の香にて重き、静止の午後が村に定まり候。年の回りは沈黙と感謝にて印され、麺麭の割らるる前の間に候。天候は息を止め候。古き物語の言ふ如く、巡りが合ひ、すべてが完成する刻が御座候。

今日、貴殿は乾きたる草あるいは綬の一筋を編み、閾の上に掛け、あるいは意図にて生地を形づくり、貴殿の前の手を思ひ出し候へ。厨の床を丁寧に掃き、残るものを小さき束へ集め、あるいは感謝の一語を書き、焼くる前に麺麭の下へ挟み候へ。いづれの行ひも花環にもう一つの結びをなし、巡りを閉ぢ、他の巡りを開き候。

今日の色は小麦に御座候。
Lucky Color: Wheat — #F5DEB3貴殿の仕事は養ひ、貴殿の巡りは全きことに候。

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