Colors for the Fool

今日の色を、牌より引く

牌を引く / 運の輪

運の輪の空青。中央の鏡に色が映る絵

空青

正位 · #87CEEB

古き木版の輪にて、四つの獣がその四分に坐り候。獅子、牡牛、鷲、人に候。輪そのものは定まりし中心にて回り、輻は時計の針の如く広がり、見えざる運の巡りを印し候。塵の中を盲ひて転がる輪には御座なく候。その動きは季節、年の緩き円、一つの時を次の時へ結ぶ絶えざる昇りと降りに御座候。人もまた、時に頂に、時に底に自らを見出し候。巡りには縛られ候へども、同じ場所に長くは留まらず候。

かかる輪の上には、常に開けたる空が御座候。庇ひ、かつ曝す空気の穹窿に候。運が新しき章へ傾く黎明、畑と川の上の空は澄みて新しく伸び候。農家の窓より見たる午後の色、急がぬ変りを告ぐる穏かなる風に揺るる亜麻の帳の色に御座候。古き物語にて、旅人は空を見上げ、兆を読み候き。高く飛ぶ鶴の群、晴天の約束、雲の溶けて広大にして忍耐ある空気を現すことに候き。船人はかつて、頭上の定かなる穹窿にて航路を測り、その静けさが下の休まらぬ水を鎮むると信じ候き。

古き都にて、これは日の最も長く滞る厨の壁に選ばるる絵具に御座候。子の頸飾に通したる硝子玉、祖母の縫箱に見出だす形見、触れれば滑らかにして冷たく候。同じ空青は、朝の粥を盛る釉の陶鉢にも住み候。嵐か難の夜の後に出され、昼の光は必ず戻ると示し候。遠き地にて、これは市の露店のあひだに張る木綿の布に候。一日の商ひのために静かなる蔭の袋を作り、庇ひと可能とを共に約す柔らかき天蓋に御座候。

この象は庭にも戻り候。初夏、紫陽花の花弁は顔を上げ候。川縁にて摘みし野生の勿忘草の記憶、指は露に濡れ候。山の峠にて、旅人は正午に立ち止まり、尾根の上に広く開く空を見候。降りが再び始まる前に、汗と憂ひを冷やし候。牧人と水先人と詩人は、同じ天候を見、一日の天蓋の含むものにて運を測り候。風の変る時、岸の漁人は上の広がりにて運を読み、漕ぎ出づるか岸に留まるかを決し候。大なる輪は、潮ごとに回ることを知りてのことに候。

今日、人は雨の後の初の澄みたる空気へ窓を開け、風に思ひを望へ向け候。会合か旅のために、同じ静まる空青の肩掛けか襯衣を肩に巻き、澄みと共に来る運を信じ候。朝の茶を浸す時、脅なき空の約束を思ひ出す釉の杯を選び、新しき始まりの印として、温かきまま双手のあひだに保ち候。あるいは雲の割るる時、外へ出て顔を開けたる空気へ上げ、地平のすぐ上に待つ運を吸ひ候。

今日の色は空青に御座候。
Lucky Color: SkyBlue — #87CEEB空を晴らす風に運は昇り、昇りしものも降り候へども、新しき一日は皆その見守りの下に始まり候。

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