Colors for the Fool

今日の色を、牌より引く

牌を引く / 旅人

旅人の草緑。中央の鏡に色が映る絵

草緑

正位 · #7CFC00

野生の薔薇は掌に穏やかに休らひ、小さき犬は傍らにて舞ひ、ともに耕されたる地の開きたる気に会ふ縁にて構へ候。足の下にて、短く弾む芝生は、知れざるところへの一歩のための、柔らかくも頼もしき基を供し候。足元の草は新たに刈られ、朝の露の名残にて涼しく、ところどころに詰草と、昨日の微風より散りたる花弁とのあり候。周囲にて敷地は静かに唸り候。刃の穏やかなる継ぎにて、世話の日々により形づくられ、庭の境より影ある垣まで伸び候。

いかなる冒険の始まりも、かかる場によりて印され候。地は平らにて、苦難に破られず、最初の歩みを招き候。歴史を通じて村の緑地にては、戯れはここで始まり候き。午後に設けられたる、槌と球の勝負、あるいは端より端へ裸足にて競ふ子ら、その笑ひは刈られたる面の上を引き候き。市の共有地にては、隣人は夕の早きに集ひて散歩し、靴は突然の驟雨のなほ涼しき芝を撫で候。郊外の朝は、芝を刈るものの定まりたる唸りと、開きたる窓より入る刈り草の香とを運び、珈琲と焼きたる麺麭の香とに混じり候。大なる邸にては、執事がかつて庭の集ひ、あるいは外の茶を告げ、客は注意して短く刈られたる芝生へ踏み、雨の後に一枚ごとに輝く刃の上を歩み候き。

旅人の自信は、これらの馴染みの地によりて育まれ候。下の柔らかき戻り、世話する者の熊手の調子、表面のすぐ下なるものを信ずることに候。日の早きうちに、草は滴にて揺らめき、踝と犬の足とを同じく撫で候。園丁は仕事の終りに鍬に寄り、子らは平らに臥し、頭上を漂ふ雲を見候。境に沿ひて薄荷と百里香とは野生に走り、その香は、鍬と移植ごてとの残したる溝を雨水の伝ふにつれ、土の根の香と混じり候。夕は家族を布団と折り畳む椅子とへ連れ出し、涼しき地がその重みを受けつつ、物語を分かつ候。

世界を通じて、芝生は人の集ひを集め候き。格子縞の敷布の上の野辺の食、木槌の鈍き音にて球を打つ戯、あるいは辛抱強き手にて縁を整ふる者の静かな注意に候。日本の景色は丁寧なる鋏と崇めとによりて形づくられ、市の園は足音と、遠き祝ひの音とにて響き候。突然の驟雨あるいは穏やかなる夜明けを通じて、草は耐へ、その平らなる広がりより己の旅を始めんとす者を待ち候。

この心を前へ運ぶには、靴を脱ぎ、刈られたる草をゆっくり横切り、つま先ごとに微かなる撓みに気づくことも候。香草の床の傍らにて読み、簡素なる挟みを外にて分ち、あるいは庭の隅を静かな世話にて整ふることは、いずれも改まる感を供し候。花を集め、雨に足を濡らし、あるいは跪きて雑草を抜くことは、今日を、新しき始まりの定まりたる約束へ結び候。

今日の色は草緑に御座候。
Lucky Color: LawnGreen — #7CFC00足下を見候へば、この路は貴殿を先へ運び、旅は常に足下より始まり候。

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