Colors for the Fool

今日の色を、牌より引く

牌を引く / 教皇

教皇の花白。中央の鏡に色が映る絵

花白

正位 · #FFFAF0

神殿は渡されしものの中に形を取り候。磨かれし鍵は触れれば涼しく、折りし肩衣の傍らにあり、縁は年の過ぎとともに波打ち候。二人の人は静かに跪き、頭を垂れ、空気よりは御座なく、古き家具の配置、祭壇の上の古き磁器の静けさ、広き口の瓶の中の百合の残る香より来る声に聴き候。石の柱のあひだにて、静なる儀式は常の如く展開し、動きの一つ一つは前なる手と心との長き記憶に響き候。

古き国にて、学びの大なる広間は、語られし智のみにては印されず、黙して証せしものによりても印され候き。ここにて、刺繍せし祭壇の布は染を免れて保たれ、客の贈物より削りし石鹸の一片にて丁寧に濯がれ、日の出の前に滑らかにせられ候。その表面は木蘭の花弁の内、あるいは窓縁にて冷やしし麺麭の鍋の皮の如く、柔らかく、長き緩き窯の温みを運び、まだその日の塵には触れられず候。早き光は高き窓より入り、茶杯のひび割れし釉を照らし、その縁は保たるるものと与へらるるものとの境を定め候。

儀式の地理にて、これらの瞬間の空気は常に和くに候。部屋は四月の最初の晴れの如き心地にて、霜は失せども温みはまだ重くはならず候。祭司あるいは師の手は測りたる世話をもつて動き、厚き書の頁を繰り、その紙は数十年の夜明けに触れられども、曲がるとき今なほ囁き候。侍者は物事の仕方を知り候。食品庫より冷やしし皿の上に牛酪の乾菓子をいかに置き、花の形の小さき瓶より乳をいかに注ぎ、塵の立ち上らぬやうに床をいかに掃くかを候。

外にて、空は約束にて空白にて、接骨木の薄き香が空気に乗り候。高き壁の後ろに世話せられし庭の覚えにて、花弁の一つ一つは自らの時に落ち候。厨にて、乳脂の瓶が午後の茶を待ち、表面は破られず、豊かさを約し候。式は言葉の中のみには御座なく、亜麻の布巾の丁寧なる並べ、麺麭の切られず裂かるる仕方、何ものか供へらるる前に客の皿の温めらるる仕方の中に候。

今夜の手順は発明には御座なく、受け継ぎに候。数知れぬ前の夕によりて形づくられし正確さに候。ある者は古き農家の形の砂糖の鉢を満たし、その蓋は小さき百合にて彫られ候。今一つの者は花水木の枝にて瓶を整へ、花弁は涼しく滑らか、灯火の中にてほとんど透き通るかに候。戸棚と抽斗との鍵は、祖父あるいは祭司より渡され、今なほ錠に合ひ候。伝統の形の変はらざりしゆゑに候。これは静なるもの、この秩序にて、夜の定まるあひだに展開し候。

人は客のために出す前に磁器の茶瓶を磨き、あるいは万年筆にて文を書き、その帽は常に机の浅き抽斗の同じ場所へ戻り候。窓の傍らの網の上にて冷やすために麺麭を焼き、あるいは古き卓布の折りを押し、その表面を花弁と同じく滑らかにし候。

今日の色は花白に御座候。
Lucky Color: FloralWhite — #FFFAF0連続の静けさは、小さき丁寧なる行ひの中に生き候。

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