Colors for the Fool

今日の色を、牌より引く

牌を引く / 教皇

教皇の亜麻。中央の鏡に色が映る絵

亜麻

正位 · #FAF0E6

一対の鍵が祭壇の上にあり、その重みは古き信頼を示し候。教皇は式の衣を纏ひて立ち、布は長く意図ある労の記憶にて辿られ候。石の柱が間を囲み、古き図を繰り返す手によりて建てられし神殿に候。二人の侍者は沈黙の中に跪き、眼差は展開する儀式の上に定まり、仕草の一つ一つは幾代を越えて保たれし模様に響き候。今夜の手順は、常になされしものによりて形づくられ候。一歩一歩は、伝統の限りなき織物の中の糸に候。

神殿の向ふにて、畑は地平へ伸び、亜麻の茎の一つ一つは夕の風に柔らかく揺れ候。収穫にて、手は下へ伸び、世紀の同じ丁寧なる世話によりて富まされし土より植物を引き候。茎は束ねられて和き光の中に乾かされ、植物を繊維に変へる手順が始まり候。外屋にて仕事は続き候。浸し、分け、梳ること候。単純なる木の道具が茎を掻き、細く強き糸をこれより引き出し候。折ることより紡ぐことまでの段階の一つ一つは、年長者と隣人とより学びしものへの献身の行ひ、舌より手へ渡されし知に候。

厨と織りの間との内にて、紡ぎ車は静なる楽にて唸り候。指は糸を捩り、丁寧に巻きて、しかる後に機へ渡し候。杼は往きて戻り、卓の覆ひ、式のための衣、眠りの希望のための覆ひと成る布を築き候。仕上げし布は櫃に折られ、誕生と結合と別れとのために取つて置かれ候。祭壇にて、祭服と聖なる布の一つ一つ、書の縁あるいは子どもの衣の裾の縫ひの一つ一つは、畑と絶えぬ仕事の時刻とに響き候。織りの模様は、後に来る者のために収穫し、紡ぎ、縫ひし先祖のことを語り候。

黄昏の落ちるとき、侍者は残りし茎より作りし箒にて床を整へ候。蝋燭は祭壇にて瞬き、その光は頭上に掛る馴染みの織物の線を和らげ候。外にて、濯ぎの綱は垣の柱のあひだに伸び、衣は和き風にて風に当たり、一つ一つは丁寧なる手によりて押され候。夕食にて、年長者は手織の布にて整へし卓へ椅子を引き寄せ、生の織物を貫く物語を分かつあひだ麺麭を割り候。

古き市の町の広場にて、商人は櫃を開き、銭と同じく貴き折りし布を顕し候。買ふ者は重みと手触りとを試し、新しき季節あるいは新しき家に要るものを考へ候。反は食のため、油のため、頑丈なる道具のために交易され、布は嫁入の荷と単純なる贈物との中へ道を見出し候。夜に雨が屋根を柔らかく叩くとき、夜具の涼しき圧は完成の感をもたらし、受け継ぎし日課の一つ一つに運ばるる夢を覆ひ候。

今夜、貴殿は食事の前に卓の覆ひを滑らかにし、静なる食前の祈りを唱へ、あるいは貴ぶものを心を用ひて包み候。これらの仕草によりて、貴殿は古き調子へ踏み入り、習ひの鍵と、耐へるものの智とによりて導かれ候。

今日の色は亜麻に御座候。
Lucky Color: Linen — #FAF0E6古き仕方の慰めが、新しきひとときを導き候。

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