Colors for the Fool

今日の色を、牌より引く

牌を引く / 太陽

太陽の橙。中央の鏡に色が映る絵

橙

正位 · #FFA500

童は忍耐の小馬に乗りて前へ進み、庭の低き壁を過ぎ候。頭上の布の小旗は朝の風とともに動き候。日の熱は深まり、影の中に隠れたるものは今やその真の形を顕はし候。葉、果実、地そのものの柔らかき線に御座候。すべての輪郭は鋭くなり、世界が慣れたる手にて縁取られたかのごとく候。童は笑ひ、丸き果実の重く明るく下がる枝へ触るるために手を伸ばし候。その果実は橙に御座候。

暖き土地に住む人は早く目覚め、樹の列の間を歩き候。その手は夏の心に熟する果実を抱くために上へ伸び、果樹園の傍らの葦にて編みたる籠を満たし候。地中海より遠き島まで、これらの果実は手より手へ渡り、健康と富と、安全に終はりたる旅との印に候き。古き交易の路に沿ひて、果実の箱は香料と絹とともに旅し、船の船倉と、遠き市の市場とにその香を残し候き。卓にて、これらの果実は鉢に休み、客のために出され、歓待の印に御座候。

ある川は、その岸を明るくする果実に名を負ひ候。それらの曲る水の上にて、舟は林より箱を運び、商人の集まる港へ下り候。南方の町にて、市は果実の山を並べ、売る者は通り過ぐる者のためにその汁を杯へ押し候。薬舗も皮を用ゐて薬に香を付け、厨人は外皮を碾きて汁と菓子とに入れ候。工人はその器を果実の丸さに倣ひて形づくり、子らは空洞にしたる殻より灯籠を彫ることを学び、内に蝋燭を据ゑて日の帰還を招き候。

古き話にて、果実は賞として現れ候。若者は遠き庭へ送られ、そこにて稀なる果実が下り、一つ一つが日そのものよりの賜に御座候。英雄は樹の下を走り、果実の落ちるを捕へて、新しき冒険の始まりを印し候。皇帝の広間にて、この同じ果実は祭の間に交はされ、幸福と新しき始まりとの願に御座候。詩にて、それは温もりと、影なき日の約束とを表し候。

家にて、誰かが朝の柔らかき光の中にて果実へ刃を入れ候。鋭き香は立ち、厨を新たにし候。房は鉢に並べられ、あるいは水の中へ落とされ、日に香を付け候。皮は細かく擦られ、砂糖と混ぜて菓子のため、あるいは蜂蜜とともに煮て茶のためとされ候。冬のなほ残るとき、干したる皮の一筋は静かな守りとして懐へ収められ、あるいは蜜煮の瓶が開かれ、日照の日の記憶を分つために御座候。

今日、貴殿は果実の一片を携へ、袋あるいは昼餉の中へ収むるもよしと存じ候。古き道を選みて歩き、この交易のかつて結びし果樹園と港の町とを想像し候へ。夜、皮を煮ゆる水へ加へ、休む前に室に香を付け候へ。あるいは果実の色合に染めたる明るき紐の長さを、光の中へ踏み入る前に手首へ結び候へ。

今日の色は橙に御座候。
Lucky Color: Orange — #FFA500今日は果実を手に開き、すべての輪郭は明らかにて御座候。

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