Colors for the Fool

今日の色を、牌より引く

牌を引く / 太陽

太陽の革色。中央の鏡に色が映る絵

革色

逆位 · #D2B48C

逆位の太陽は、陰なき空にて、真昼の眩しさが世界より細部を削り、すべてを平らにするまでに御座候。光線は温むるより乾かし押し、熱にて気の震ふ平原の上に伸び候。貴殿の前の道はその穏かな影を失ひ、足のあまりに多く過ぎたるところにて割れ崩れ、馴染みなる路は容赦なき光によりて異様にされ候。正位の牌が向日葵と、熟したる果実と、童の易き乗りとを与ふるところ、今や地は塵にて、茎は枯れ、童は擦り減りたる靴の中に足の裏を痛めて立ち候。日は長く乾き、古き織りの帽子は短き慰めのみを投げ候。その色は革色に御座候。

かつて川の走りしところ、今は砂漠の床が広がり候。旅する者が幾世紀も、砂丘の移ろふ形と、緑洲の記憶とにて印されたる路の上を横切りしものに御座候。砂は閾に、すべての壁の根に、幕屋の襞と、手の道具に会ふ折れ目とに集まり候。商人は品を、粗く固く織りたる布の嚢に運び、旅に耐へるに足る強さにて、幾月の扱いの後にのみ和らぎ候。乾きたる地の縁の町の古き区にて、家は同じ日、今や目を眩ます日の下に干されたる粘土の煉瓦にて建てられ、窓の一つ一つは熱を押し戻すために小さく切られ候。市は天候の証拠を着候。棕櫚の葉より作られたる籠、真昼に捲かれたる筵、石の上を過ぐる砂の終はりなき掃きに御座候。

戸に置きたる靴は道の荷を運び候。蒸発にて割れし革、縫ひ目に固まりたる塵、一歩一歩が最後のものより重く感ぜられし長き行軍の記憶に御座候。炉の傍らに掛かる古き靴は、使者と兵と牧人との話を語り、その業は涼しき時刻を越えて続き候き。高き土地にて、牛は幾月の旱に褪せたる草を食み、その動きは雲を上げ、しばし漂ひて降り、次の一吹きとともに消えるのみに御座候。家にて、一代より次の代へ渡されたる褪せたる上衣は、薪と幾年の日との香を保ち候。頑く頼むに足り、決して全く新しくはなく、決して全く屈せず候。

長き日を尊ぶ伝統も御座候。昨年の貯へたる豆あるいは根菜の最後を用ゐる調理にて、緩く煮られ、硬く皮の付きたる麺麭とともに供され候。厨にて、木の匙は幾年の攪拌りにて滑らかに磨かれ、その柄は手が千度握りしところにて光り候。祭の日、踊る者は樹皮と土とにて染めたる布に身を包み、渇きと収穫とをもに記憶する話を紡ぎ候。村の織り手は織機に坐り、最も苛酷なる天候を生き延びたる亜麻より紡ぎたる糸にて働き、仕事の単衣と市の嚢とのための布を作り候。

今日、貴殿は戸口を掃き、外の世界の内なる世界に会ふ線を辿ることも候。よく用ゐたる靴の一足に油を差し、それらが貴殿を運びし場所を尊び候へ。家の道具を清め繕ふために時を取り、あるいはより乾き塵の多き土地に住む者へ文を書き候へ。夕、光の床の上を動くを見、眩しさの褪せるとき来る静けさを感じ、深みが再び場所を得るに任せ候へ。

今日の色は革色に御座候。
Lucky Color: Tan — #D2B48C貴殿の歩みは確かにて、日陰はよく稼ぎたるものに御座候。

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