死
XIII
正位
終わりを運ぶ人が御座候。田は刈られ、旗は朝の方を向き候。死は、消滅そのものより、終わりたる形が場所を空くる牌に御座候。
残してよきものと、もう同じ形にては持てざるものとが御座候。前の季節の茎は、次の芽のための地面に戻り候。空きたる列に、次の列は入り候。
今日のこの牌は、終わりたるものを終わりたると呼び、空きたる場所に次の形の入るを許すことを象り候。
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黒 新しき輪郭のための道を開く終わりには慰めが御座候。
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白 静かなる儀式は新しき輪郭の道を開き、始まりは帳の向こうに待ち候。
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雪白 世は更新のために黙し、表面の下にて始まりは動き候。
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桜 終わるものは最も優しき始まりをもたらし、桜は静かなる勇気の色に御座候。
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金 終わりは次の始まりの場所を空け、変はりゆく約束を貴殿は携へ候。
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橙 新しき輪郭は明るく柔らかく待ち、失ひの後にも味はふべきものは残り候。
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濃橙 閾と、果実の最後の贈り物と、夜を越ゆる温みとが御座候。
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象牙 今日、古きものの縁を辿り、次に来る輪郭を感じ候。
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花白 花と朝にて織られたる終わりは、次に来るすべての輪郭に御座候。
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幽白 終わりには形があり、始まりはその縁に静かに待ち候。
逆位
終わりは来候へども、同じ形を保つことに力を使ひ候。枯れたる枝を、まだ季節の半ばと説明し候。変化を、いつかする整理として棚へ上げ候。
死が逆位となれば、再生の前の空き地は、ただの残骸の山に見え候。手放せざるものは、次のものを置けざる棚に御座候。
今日のこの牌は、一つの役割、一つの習慣、一つの呼び方に、今日にて役目を終へると決めることを象り候。
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薔薇茶 柔らかく手放せば新しき光は入り、暁は閉ぢたる戸の向こうに常に待ち候。
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臙脂 留めたる瞬間は量られ、終わりを拒むところに何かは常に抱かれ候。
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濃赤 滞るものはなほ価あるものを貴殿に示し、暁を急ぐには及ばず候。
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茶 世が下にて転ずるあひだ堅きものは保たれ、古きものは忘れられず尊ばれ候へとのみ求め候。
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赭 土を抱き、手放し、あるいは新たに形づくり候。
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鞍茶 貴殿が手放すとき朝は来り、古き根の下に新しきものは待ち候。
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薄墨 優しき終わりと静かなる勇気の日にて、古き冠をつひに休ませ候。
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鼠 閉づべき戸はあり、貴殿が見守らずとも朝は来候。
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石鼠 暁の隠れ候ときは貴殿の掌の下の堅きものを信じ、忍耐は石ごとに歌はれ候。
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火赤 貴殿の手は築きたるものを記憶し、待つ終わりと残る熾火とが御座候。