Colors for the Fool

今日の色を、牌より引く

牌を引く / 世界

世界の濃黄緑。中央の鏡に色が映る絵

濃黄緑

逆位 · #556B2F

牌の人は、全くは閉ぢざる花環に囲まれ、閾に立ち候。綬の結びはかつて留められ候へども、今は緩み、手はそれを離れ、仕事は仕草の途中にて停まり候。周りにて四つの形は見守り候。牡牛、獅子、鷲、人に候。語らず候へども待つが如く、花環の隙に視線を定め候。内にも外にも御座なく、二つの状態の境の旅する者にて、片足はなほ古き都の石の上に候。風は頭上の葉、最も古き葉、厚く捻れ、旱と風を覚ゆる類を動かし候。その葉の色は濃黄緑に御座候。

晩夏の橄欖の林の縁に立ち候。溝のある幹は古き根より螺旋に立ち候。樹は低く、冠は密にて、下の地は前の季節の苦き実を保ち候。蔭にて、収穫の籠は逆さに、木の三又の傍に休み、その歯は滑らかに減り候。ここの空気は搾りたる橄欖の香にて重く、金属の如く鋭く、土は落ちたる葉と蝸牛の殻の光にて散らばり候。林の向こう、丘は段々にて縁取られ、壁の一つ一つは手にて積まれ、石の上に石、十年の上に十年に候。終わりと始まりのぼやくる場所にて、最後の実は摘まれ候へども、仕事は未だ終はらず候。

雅典娜の神話にて、女神は一つの贈り物にて都を己がものと主張し候。火と攻囲をも超えて残る樹、枝は勝者の花環へ捻られ、木は道具と鉢へ刻まれ候。これらの林を世話する者は、夜明け前の静止の中に働き、手は油にて染まり候。緩き熟れの忍耐を知り候。ある季節、収穫は敗れ候へども、樹は残り候。ここの厨のいづれにも、重き壺は搾られ保存されたるものを保ち、底に澱の層が御座候。宴の過ぎたる後に残るものの思ひ出に候。

古き羅馬の道の旅する者は、小さき宿にて間を置き候。屋根の梁は林と同じ木より成れ候。爐にて薬缶は煮え、林の縁の野の灌木より集めたる葉を浸し、鋭く樹脂の香に候。空気は、冬の温みのために焼かれたる枝の煙にて厚く候。羊飼ひは外套の塵を払ひ、幹のあひだに草を食む羊の粗き羊毛より織られたるものに候。戸口に坐り、低き丘の上に雲の集まるを見候。空は蓋にて、重く待ち、雨の香は遠く候へども確かにて候。風は来り、天候の回る約を運び候。

都にて、葡萄の葉は縁側より下がり、昼の卓に蔭をなし候。ここにて、女は古き石の乳鉢にて薬草を碾き、手は年月の繰り返しにて定常に候。庭の乾きたる葉の音を聴き、秋の近き印に候。窓の棚にて、硝子の瓶の列は油と塩水を保ち、皮の厚き麺麭、中の密なるものは、浅き皿の傍に休み候。こは合間の食事、次に来るものを待つあひだに食さるるものに候。

今日、人は古き樹の下を歩き、逸れたる葉を集めて書の頁のあひだに押し候。木の道具の柄を磨き、あるいは竈の上に浸すに任されたる薬草と油の鍋を掻き混ぜ候。午後、天候の変はるとき窓辺に坐るはよきことに候。手は繕ひ、あるいは忘れられたるものの籠を分けることに忙し候。

今日の色は濃黄緑に御座候。
Lucky Color: DarkOliveGreen — #556B2F結びの結ばるる直前に間を置く知恵は、肥えたる合間の地に御座候。

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